7/7-8の土日は、6月に開催された
アメリカがん学会ASCO(アスコ)の
報告会に参加していました。
主催は、日本臨床腫瘍学会
http://www.jsmo.or.jp/assembly/best2018/gaiyo.html
日本の権威ある医学会が、
今まで「邪道」としてきた
免疫治療、統合医療によるがん治療
に大きく動き始めていることを
強く感じました。
まず、免疫治療。
「キードラッグ(Key Drug)が、抗がん剤から、
免疫チェックポイント阻害剤へシフトした!」
と、ASCO報告をする医師たちが、
熱く、興奮気味に語っていました。
4-5年前まで、
「免疫治療なんて、
ウソ、ウソ、インチキ」
って言ってませんでしたか?
ちなみに、
この報告会に参加している医師は、
「保険診療」による標準治療がメインの
いわゆる、
ちゃんとしたお医者さんたち。
保険診療によるがん治療は、
今まで、
外科手術
放射線治療(ラジというらしい)
化学療法・・・抗がん剤
3つだけでした。
そこに、2015年、登場したのが、
小野薬品工業のオプジーボです。
日本で初めて承認された
免疫治療薬
=免疫チェックポイント阻害剤
でした。
日本の小野薬品が開発したものの、
日本では、新薬の承認が100%おりないので、
アメリカのブリストル・マイヤーズスクイブ
と提携し、臨床試験を行い、
FDA(米国食品医薬品局)の承認を
先に取り、逆輸入の形で入ってきました。
ちなみに、オプジーボは、
先日、中国でも、新薬として承認されました。
それを受け、小野薬品の株価は高騰。
https://www.cancer-news.biz/
免疫チェックポイント阻害剤とは、
簡単に言うと、
抗がん剤は、
がん細胞そのものを攻撃する薬。
免疫チェックポイント阻害剤は、
がん細胞は攻撃せず、
がんによって攻撃力が低下した
免疫細胞(T細胞)を活性化させ、
がんを攻撃させる薬です。
ちなみに、免疫治療は、
I/O(Immuno-Oncology)
というらしいです。
ちなみに、従来の抗がん剤治療は、
「ケモ」
というみたいです。
化学療法のchemotherapyの「ケモ」
「ケモ?これからは、I/Oですよ!」
というと、ちょっとかっこいいかも?
このケモ vs I/O以外に、
熱い議論がかわされていたのが、
「鍼治療や、認知行動療法による治療が、
がん患者の睡眠障害を緩和した」
という代替補完療法のASCO報告でした。
保険診療でやっている医師からすると
鍼(はり)?
認知行動療法?
http://cbt.ncnp.go.jp/guidance/about
なんですか?それ?
という世界。
この報告には、女性の医師の関心が
高いらしく、質問が多かったです。
アメリカは、
鍼・灸、マッサージ療法、運動療法、
心理療法、断食、サプリメントなど
代替補完療法をどんどん取り入れて、
がんの死亡率を減らしています。
日本は、その真逆ですが、
この話は、長くなるので、また今度。
さて、話をI/Oに戻すと
先行するオプジーボの
小野薬品+ブリストルを追う、
MSD(メルク)、アストラゼネカ、
イーライリリー、中外製薬などの
気合いが凄い!
従来の稼ぎ頭の抗がん剤=ケモ
も捨てられないので、
ケモ+I/O
ケモ+I/O+I/O
ケモ+ラジ+I/O
ダブル、トリプル、クアトロなど
なんでもあり、
物凄い数のバリエーションの
大規模臨床を発表していました。
日本の権威あるお医者さんたちも、
ようやく、
免疫治療と統合医療に
気づき始めたようです。
でも、
統合医療の学会にも
出て話を聞いている私からすると
「ミトコンドリア」
のミの字も出てこなかったのが、
おぬしら、青いなーと^_^、
思った次第です。